子どもは宝PTですってよ

chikiさんのところで「なんじゃこりゃ」と紹介されていた自民党「子どもの犯罪防止に関するプロジェクトチーム(子どもは宝PT)中間論点まとめと提案」を読んだのだが、本当に「なんじゃこりゃ」な世界。「はじめに」から(というか、PTの名称から)かなり飛ばしている感じがする。どうでもいいけど「はじめに」の文章、一文ずつ改行するのってちょっとバカっぽく見えね?とか思ったり(パスワード入力しないとpdfコピーできないみたいなので、いちいち打ち込もうかと思ったけど元気ないのでやりません、読みづらかったらごめんなさい)。
「子どもは宝」といいつつ、あんまりお金かける気なくない? 「親、子、家族、地域の絆の再生等」(つーかこの見出しが気持ち悪い。自然体験による人間としての原点の回復ってなんだ、オイ)のところなんて、「市民、地域の力を活用した」とか「民間ボランティアや退職世代の力を活用した」ってはなから「ボランティア」をあてにしてませんか。お金がかかりそうなのっていうと…「児童養護施設(略)等について、施設等ハード面、人材等ソフト面での充実強化」ぐらいな気が。ソフト面っていうのが人材補充ならまだいいんだけど、「研修強化」とかいうのはやめてね、お願い(研修でもいいんだけどちゃんと時間等の確保ができるようにしてくれ)。
時事通信社の記事(キャッシュでしか見れないけど)によれば、「虐待が疑われる家庭に対する児童相談所の立ち入り権限の強化が柱」ということだが、確かに現在は児童相談所に権限がないため介入が難しいということはあると思うんだけど,そもそも「虐待かどうか」の見きわめが難しいという問題もあると思うんだよな。いじめについても(教育再生会議とかで)「加害者に対して厳格な対処を」的なことがいわれたりするけど、それ以前の問題をもっと考える必要があるような。
他にも「子どもを有害情報から遮断するための環境整備」って、「メディアリテラシー」なんて考え方は頭っからなしですか、そうですかとか、「母親教室や家庭訪問等親としての自覚を促すための教育啓発活動の推進」って各自治体が両親教室とか父親教室とかに取り組んでる昨今に「母親教室」ですかとか、そもそも母親教室に参加しなかったり家庭訪問(これって新生児訪問のことだよね,たぶん)を受け入れない人をどうするかってことが問題じゃないかとかいろいろ気になることが。
このPTでなされた議論の過程は特に公開されていないようなので分からないのだが、馳ぴょんの日記によれば第2回目の会議は「参加議員一同憤りを禁じえない」問題に「激論」「激論」だったそうである。馳ぴょんから見た感じでは相当熱い議論が交わされたようだが、その結果がこれか。いや、熱い議論であったが故にこれなのか。
ついでに、猪口大臣(当時)の挨拶(pdf)で気になったのだが…「シュレッダーで子どもが指を切断していた事故が新たに七件起きていたことが判明しました」って、それこのPTの趣旨と関係なくない?