ネタがないのでたまには子どもの話

うちの子は絵本が好きである。寝る前には必ず2、3冊読まされる(以前からそうやって寝かしつけてきたので、読まないと寝なくなった)。読んでいると、登場するキャラクターに一生懸命話しかける(子どもは多かれ少なかれそういうところがあるのかもしれないが、保育園の先生にも「○くんは本気で『そんなことしちゃダメ!』とかいいますよね〜」と面白そうにいわれたので、特にその傾向が強いのだろう)。そして私がいちいち裏声で答えないといけない。例えば「魔法のケーキを作ろうと魔法使いの女の子が材料をもらいにいくがすべて断られる→友達が持ち寄ってくれた材料で普通のケーキを作る」という話を読んでいると、「ねえねえ、ボクが頼んであげようか?」「ねえ、星さん、キラキラ光る粉が欲しいって言ってるからあげてくれない?」。しかたなく「うーん、じゃあちょっとだけ」と話を合わせて、結局「魔法のケーキと普通のケーキを作りました」とよく分からない話になる(関係ないけど、こういう場合については「バーチャルと現実の区別がつかなくなってしまっている、プンスカ」とかあんまりいわれない気がするね)。
先日も「お月さまが毛糸の帽子を編む→動物の子ども達にクレクレされる→お月さま、自分の帽子をほどいて編んであげる」という話を読んでいると、「ねえねえ、お月さま、ボクも編んでほしいな」。で、「毛糸の帽子欲しいの?」と聞くと「うん!」というので、まあどうせサイズの合うのがなくなったことだしと思って、一緒に毛糸を買いにいき、簡単な帽子を編むことにした。「早く、早く」とせかすので、「そうかそうか、そんなに欲しいのか」と頑張って編んだのだが、「ほら〜、できたよ〜」と渡したところ、


「やったー、じゃあこれをほどいて違うのを編んで」




・・・そっちか!


おまいがやりたかったのはそっちなのか!



かわいい子どもの頼みである。できる限りのことをしてやりたいのは山々だが、といって何でもかんでも聞くわけにはいかない。そこで心優しい母は、息子にこういって聞かせたとか、聞かせないとか。


坊や。それは太いスラブ糸を使ったから馴れないお母様でもそれなりに早くできたわよ。でもね、編み上がったばかりの帽子をほどいて別のものを編むほどの技術も、時間的余裕も、精神的余裕も、お母様にはないのよ。
うふふ


うふふふふ
うふふふふふふふふふふふふふふふふふ