読売の見出しがヒドい

イギリスの財務担当相が不正経費で辞任した問題についての見出し。
Googleニュースの検索結果からいくつかピックアップしてみると・・・


英財務担当相に不正経費疑惑 連立内閣で初(日経新聞
英国:新政権、初スキャンダル 閣僚が議員経費不適正使用(毎日新聞
英財務担当相が辞任 同性愛の恋人宅の経費を請求(産経新聞
英財務担当相、経費の不正使用で辞任 政権発足3週間(朝日新聞
【国際】 英財務担当相が辞任 不正経費(東京新聞
英新政権の財務担当相が辞任 同性恋人に経費で「賃料」(47NEWS)
英財務担当相が辞任、同性恋人への「賃料」を経費請求(AFPBB News


経費の不正使用を隠していた理由に関連するので、本文中ではともかく、少なくとも見出しに「同性愛」「同姓恋人」は必要なかろうと思う。しかし、それでも他社は、あの産経でさえ(失礼)、問題が不正経費であることに言及している。


なのに読売ときたらこうなのだ。
英新政権、同性愛の財務担当相が辞任
これではまるで「同性愛者であること」が辞任の理由であるかのようである。一般紙の見出しってのは、記事の内容がある程度伝わるようにポイントを押さえてつけるものだと思っていたが、読売においては違うらしい。


そして、さらにこれである。
同性愛財務担当相の後任は税金逃れ
やはり読売の目には、ローズ氏の辞任理由は「同性愛者であること」と映っているようです。なんつーか、同性愛と聞いてこんなに舞い上がるって、中学生か。イヤ失礼、今どき中学生の方がもっと冷静に受け止めるよな。


しかしあれだな。イギリスでは制度的に同性パートナーが認められちゃったから、異性のパートナーと同じように申告することを強要されるようになったってことなんだろうな。かといって、同性愛者に対する差別や偏見が無くなったわけではないはずなのに。同性だろうと異性だろうと、特定のパートナーを性愛と結びつけて制度的に認めることは、「関係を承認されたければお前のセクシュアリティを告白せよ」と迫ってるわけだ。ただ、異性愛中心の社会では、大半を占める異性愛者はそのことに気がつかないだけで。