先ほどのニュースウオッチ9で

さっきテレビを観ていて何気なくNHKにチャンネルを変えたら、田中慶秋法相へのインタビューをやっていた。チャンネルを切り替えてすぐだったので話の流れとかはよくわからないんだけれども、死刑制度について尋ねていた。この人、就任以降の短い間に死刑制度についてあいまいな発言をしたとかで話題になっているようなんだけれども、このインタビューでも気になる発言が。


「死刑については、凶悪犯罪が非常に多いと。これが減っているというならともかく、ただちに廃止するということはできない」


例によって記憶のみに頼っているので、細かい部分は不正確かもしれないけれども概ねこんな感じ。
実は、画面のテロップでは「凶悪犯罪は減っているが、直ちに(死刑を)廃止することはできない」となっていたのだが、発言内容は主旨としては上記の通りだったと思う。というか、発言内容とテロップが違っていたからこそ印象に残っているのだけど。
しかし、犯罪統計をみればすぐに分かるのだが、凶悪犯罪の認知件数はここ10年程度でみても大幅に減少している。もちろん認知件数=発生件数ではないが、死刑に深く関連(というか実情として殺人の絡まない死刑判決というのはほとんど考えられない)し、かつ暗数が少ないとされる殺人に限ってみても、明らかに減少傾向である。
法相であるとか、死刑制度に対する立場のあいまいさとか以前に、(この人に限らないんだろうけれども)人の命を左右する制度について議論する立場の人が、基本的な統計すら確認してないってことが大変恐ろしい気がするんですけど。