TBSのセクハラ報道(?)がダメダメな件

10日の「ひるおび」にて。日刊スポーツの記事を紹介するだけなんで、その日刊スポーツの記事がそもそも、ってこともあるんだけれども、その紹介の仕方がビックリするほどダメダメだった。以下、いつものようにうろ覚えではありますが、だいたいこんな感じ。

部下女性に「ちゃん」付けメールで処分
 福井大学は9日、部下の女性職員の携帯電話に仕事に関係ないメールを、繰り返し「ちゃん」付けで送信したことなどがセクハラやパワハラに当たるとして、50代男性職員を6日付で停職2カ月の懲戒処分にしたと発表した。目立った性的文言や交際要求などはなく、たわいもない内容がほとんどだったという。ただ、父ほどの年齢の上司から何度も届くなれなれしいメールに対し、いちいち返信することなどを苦痛に感じた女性が大学に相談したため「大問題」に発展した。



職場の上司というだけの関係である人物から、普段職場では使っていない「○○ちゃん」という呼び方で、用もないのに何度もメールを送られた上、返信しなかったことをいちいち指摘されたらそりゃあ苦痛だろうと思うのだが。
しかし、「ひるおび」ではまず見出しの「『ちゃん』付け」を、紙で隠してはがしながら紹介する手法(アレなんて言うんでしょね)で、まるで「こんなことがセクハラ!?」と言わんばかりの導入。さらに小倉アナに「小倉さんどうですか、恵さんから「弘ちゃん」って頻繁にメールがあったら」と振り、「いや〜、私は別に何とも思わないですね」というコメントを挟む。あんたのことは関係ないがな。


その後も「飲酒に誘う『こともなく』、性的な文言『もなく』、中傷『などもなし』」「2人だけで会食『したことなどはなく』、恋愛感情も『否定した』」などといちいち紙をめくりながら、「これがセクハラ!?」感を強調。

 2人は職場でほぼ毎日顔を合わせる関係だったが、直接言いにくかったようで、女性が男性職員に対し、口頭でメール送信をやめるよう告げたことはなかったという。大学関係者は「この男性職員を『怖い上司』と感じていた人もいた。直接言いにくかったのかもしれない」と話した。

上の文章も「『怖い上司』と感じていた人もいた」を飛ばして紹介し、メールをやめるよういわなかった被害者に問題があるかのような紹介の仕方。そもそも「イヤだ」といえない力関係で起きるからこそセクハラ、パワハラになるのだし、性的な文言などがなければ余計に「やめてください」とは直接言いにくいだろうと思うのだが。


コメントを求められた八代弁護士が「性的な文言などもないのにセクハラで停職というのは厳しいと思われるかもしれませんが、まずセクハラは受けた方がどう感じるか、ということなんですね。それから男性の部下にはちゃん付けのメールを送ったりしないのに女性の部下にだけそういうメールを送る、性別で扱いを変えるということは、『ジェンダーハラスメント』といって欧米では問題になります」と、「おお、こんなヒドい展開なのにまともにしめたじゃねーか」というコメントをしたのもつかの間、隣の三雲孝江が「でも親しみの気持ちからコミュニケーションとろうとしてたんじゃないかと思うんですよね〜。なんかお気の毒な気がします」と発言してぶち壊し。


だいたい三雲孝江なんて、とっくに「自分がセクハラ・パワハラの加害者になるかもしれない」という意識を持ってしかるべき立場なんじゃないかという気がするんだが。


TBS若手のみなさんは、上司から用もないのに必要以上になれなれしいメールが頻繁に送られてくるかもしれないので気をつけてくださいね。