お前が貶めたいのは誰か

「姉よこせ」「汚いアラブ人」…問題の発言、伊でも憶測
ジダンに対するマテラッツィの発言について、いろんな憶測が飛び交っているみたいだけど、「テロリスト」「売春婦の息子」あたりがよく出てくるところだろうか。
んで、また本筋と関係ない話なんですが、「売春婦の息子」というのはラテン系の国ではかなり頻繁に使われる悪口なのだそうだ。日本には「お前の母ちゃんでべそ」が、英語にはson of a bitchという言葉がある。相手にダメージを与えたい時にその母親を侮辱するというのはいろんな国、文化に共通のものなのだろうか。しかしなんで父親じゃなくて母親なんでしょうね。母親の方が子どもと結びつきが深くより相手に与えるダメージが大きいと考えられているせいなのか、父親を侮辱するのはシャレにならんけど母親なら別にいっかー、ってことなのか。ていうか、ケンカなら直接相手を攻撃すればいいじゃん、と思ったりもするのですが。
ところで上の記事の「『売春婦の息子』は兄弟げんかでも使われるくらいだが」っていうところで一瞬笑いそうになったが、でも深読みすればこれは「お前の父親は誰かわからない。俺こそが正統な父親の血筋だ」という意味にも取れるかも(自分の父親も誰かわからないという可能性は棚に上げるということで)。なので、兄弟げんかで「おまえのかあちゃんでべそ」といってしまう、という話ほどには単純な笑い話にならない気も。



追記:書いたあとでふと思ったけれど、もしかしたら単純に「プッターナ」とか「ビッチ」にあたるような男性への侮蔑語が存在しないことによるのかもね>「〜の息子」。私はイタリア語はわからないし、英語も大してできないので、詳しい方いたら解説プリーズ。日本語でも「売女」とか「あばずれ」に対応する男性を指す言葉ってないよね…?だから言葉自体にとりわけ母親を侮辱する意図が含まれているわけではないのかもしれないけれど、これはこれで言葉とジェンダーの問題だよなあ。