気持ち悪い言葉といえば…

数日前、車の中でラジオを聞いていたら、飲酒運転撲滅キャンペーンぽいCMだか番組だかの中で聞こえてきた言葉。「たくさんの人たちによって生かされているんだということを考えてください」とかそういう感じだった。飲酒運転による事故で家族を亡くした人の話の中だったと思うんだけど、この「生かされている」という言い方、教育改革国民会議のトンデモ発言録で目にしたときも違和感があったのだが、今回そういう立場の人の口から出てきたのがなんかショックだったというか。
宗教的な立場からこの表現が使われることも多いようだけど、そうでない場合には「自分一人で生きているのではなく、たくさんの人に支えられて生きているのだ」という意味で使われることが多いのではないかと思う。だから周囲の人々に感謝しましょうとか、命を大切にしましょうとか。でも、「生かされている」なんていわれると、そこに主体性が全く感じられなくなるというか、全身にチューブつながれて何も考えずに存在しているような(映画のマトリックスに出てきたみたいな)イメージを浮かべてしまうのだ、私は。他の人の気持ちは分からないが、「あなたは生かされているんだよ」といわれて「ああ、そうだな、感謝しないと」とか思えるもんなんだろうか。もちろん人間の命にそもそも主体性なんてない(自分の意志で生きる死ぬを決められない)といってしまえばそうなんだけど、感謝しましょうとか、命を大切にとかいうメッセージを伝えたい時に、そういうネガティブなイメージを抱かせるような言葉を使用するのってどうなの?と思う。 「周囲のたくさんの人の支えがあってあなたも生きているんだよ、ではダメなのかなあ。