ムカムカする
七生養護学校の性教育に関する裁判の判決が出た後の産経の記事。
なんかもう、これ以上ないというほどの罵倒の言葉を浴びせたいような不快感に襲われるんですけど、残念ながら育ちがいいので適当な言葉が浮かびません。
例えばこの記事。
【主張】性教育 過激な内容正すのは当然
問題の性教育は性器のついた人形を使うなど不適切な内容であり、都議らの是正に向けた取り組みは当然の行為だ。
障害をもった子どもが抱えやすい性に関する問題や、具体的に示さなければ理解ができにくい、という話をまったくすっ飛ばして「不適切な内容」「当然の行為」だと。バカか。
それからこっち。
男子生徒が集会室で突然、「学校で恥ずかしいことじゃないと教わった」と自慰行為を始めたこともあった。
出た。少数の極端な事例を持ち出して全体を否定するメソッド。ていうか正直、本当にこういうことがあったのか、あったしても文脈を見れば全然違う話じゃないのか、と疑っているのですが、まあ仮に実際にあったとして、性教育の中で「自慰行為は恥ずかしいことじゃないからどんどんみんなの前でやりなさい」とでも言ったというのか。言うわけないだろバカ。教育の内容とそれを生徒がどう受け取ったかってのは別の問題。むしろそうした誤解をできる限り少なくするためにも、踏み込んでやる必要があるんじゃないか、バカ。
じゃああれか。産経がやりたくて仕方がない愛国心教育を受け取り損ねて問題行動を起こした生徒がいれば、議員が介入して愛国心教育を止めさせても「当然」なんだな。
そしてある意味最も呆れたのがこの記事。(相変わらず無駄にページが分かれているので最後のメージのみ)
【衝撃事件の核心】英「13歳の父」騒動に“仰天続報” 「オレこそパパ」と2人が名乗り出て… (4/4ページ)
海外メディアが1ヶ月も前に報じた記事を今頃引っ張り出してきて、結局言いたいのは最後の部分な訳だ。産経周辺でしか目にしない自称?ジャーナリストが「英国では今後、低年齢での性教育を徹底させるだろうが、逆に性交を促進する可能性がある。日本での現在の性教育も実質的に“性交指導”となっている現状があり、母体教育など本来の性教育を実施しなければ、性の乱れの低年齢化は避けられないだろう」と、産経の論調そのままのコメントをしてますよっと。
私の育ちが良くなければ「もう死ねよ」と言ってるところだ。
ついでにいうと↑の記事もなー。「英国の16歳未満の妊娠率はドイツやフランスの2〜3倍とされ、1999年で1000人当たり8・3人」ってあるけど、最も踏み込んだ性教育を行っていると言われるオランダで10代の妊娠率が最も低いこととか、「禁欲教育が成功!」と持ち上げてるアメリカが未だに10代の妊娠率ではダントツで先進国トップであることとかは絶対に書かないよね。