やっぱり残念な福岡の性犯罪対策事情

福岡県鉄道連絡協議会の痴漢対策ポスターについて話題になっていたので。
過去にも福岡県警の性犯罪防止対策ページの残念さについて書いたりしましたが。

実は、福岡市の取り組みも結構残念だったりします。

昨年度設置され、3回の会議が実施されたらしい「女性目線による性犯罪防止検討会」。まあ、昨今では「まちづくり」や「防災」に女性の視点を取り込もうという動きはけっこうあって、例えば「あの辺りの道路は夜暗くて危険なので常夜灯の設置を」とか、「どうすれば被害に遭った女性が相談しやすい相談窓口になるか」的な話かと最初は思ったのですが…。

読んでみたら、「女性の防犯意識を高めるためにどう啓発したら効果的か」みたいな話が大半でしたよと。「性犯罪防止」検討会なので仕方ない部分もあるんだろうし、「性犯罪については、もちろん被害者に非は無く、加害者が悪いのであり、加害者に対する取締りや、性犯罪を発生させないための環境整備が必要ですが」などと書いてある分、県警のサイトよりはマシかとも思うけれども。また実際、性犯罪者予備軍に「やめろ」といってもどれほど効果があるかってのはあるだろうとは思うけれども、かといって、被害者予備軍の行動が制限されるのは理不尽だし、そもそももうちょっと、もし被害に遭ってしまった場合にどうしたらいいか(どこに相談できるかなど)、みたいな視点が無いもんかなとも思う。まあ、県警も女子高校生や女子大学生向けに「護身術」講座などをやってるようで、それもある意味では「被害に遭ったときにどうするか」という講座ではあるんだろうけど、1回講習を受けた程度の素人の護身術がどれほど通用するのかという気もするし(うるるんで水野美紀が護身術を習いにいったときは、中途半端に反撃するとかえって危険だからということで、「心の規制を外す」ことから始まったと思うのだが)。

んで、この報告書が出た後、おそらく最初に取り組まれたらしいのが、↓これだってのも、ちょっと脱力なんだよなあ…。

もちろん市レベルでやれることには限りはあるんだろうけれど、啓発ぐらいしかできないならできないで、「被害者にも隙がある」的な見方を払拭する方向にもうちょっと力を入れられんもんかな。